最後の画像の人は、シャンボル・ミュジニーの人気の蔵元のひとつ“ディジョイア・ロワイエ”のミシェル・ディジョイアさん。昨年11月下旬、過密なスケジュールの合間にジェロボアムに立ち寄ってくれました。比較的新しい蔵で、僕が初めてテイスティングしたのは2002年産からで、それから少しずつですが毎年仕入れ、味わってきました。近年に多い“薄旨系”とよばれるスタイルでも、この村のスーパースター的蔵元のような端正で隙のない雰囲気でもなく・・・
    山に実る赤果実の風味が鮮やかに、ちょっとワイルドに香り立ち、しっかりしているけれども強過ぎない絶妙に抽出された色あいや旨みと、伸びやかで美しい酸がちょうど良いバランス。愛らしさと健全さ、メリハリのある果実味が魅力の、これぞシャンボルと言えるワインで、テイスティングする度に僕はディジョイアのスタイルが好きになりました。あまりブルゴーニュを飲んだことがない人にも、その魅力がわかりやすく伝わるような気がします。
    今回は、蔵元に残っていたバックヴィンテージ2008年産にサインをして送ってくれた在庫分を抜栓します。1級畑“フレミエ”の樹齢の古いピノ・ノワール種から造られたものです。是非お試しください!