DSCN0749フランス東部、スイスとイタリアの国境と接するサヴォワ地方のティオリエ家が営む歴史ある蔵“イディル”。今回ご紹介するのは、岩だらけの石灰土壌の痩せた山岳地で厳しい気候条件のもと育つルーセット種(地元名:アルテス)から造られた白ワインで、繊細さと力強さを兼ね備えた“キュヴェ・エミリー”です。
    試飲した時は、白ワインなのでとりあえず冷やして・・と8度位まで下げていましたが、香り味わいともにキュッと締まった状態で、樽熟成の影響からかタニックな印象でしたが液温上昇とともに打ち解けてきました。ローストした洋梨やヘーゼルナッツの香り、石を擦り合せたとうな・・と表現されるミネラル香、焼きたてのパンの香り。樽熟成と乳酸発酵で円やかな仕上がりですが、冷涼な土地らしい引き締まった、そしてもともと堅い性質なので、数年熟成させるくらいのほうが美味しいワイン。
    当店に届いて2年近く経過した2006年もいよいよ飲み頃です。ボーフォールやトムなどサヴォワのチーズ・乳製品とはもちろん最高の相性で、山のワインは野菜や川魚など山の食物によく合うので是非お試しください。
    ジェロ店頭価格:2800円(記事:安藤)