DSCN0901サーモンを使った美味しい料理は・・みたいな話をしていた時のこと、当店のスタッフふたりは“サーモン・ムニエル”、僕と家内は“サーモン・フライ”と意見が分かれ、それなら来月にでも機会をつくり、ふた通りの料理を用意して対決しよう!!ということになりました。
    ・・と、まったくの内輪の話で申し訳ないのですが、自分たちが選んだメニューの美味しさを確認するべく晩ご飯にサーモン・フライを家内が作り、そしてせっかくだからと僕が合わせたワインは、マタンザス・クリーク・ワイナリー、ソーヴィニヨン・ブラン2007年

    カリフォルニア州ソノマ郡ヴェネット・ヴァレーで1970年代後半にサンドラ・マックヴェール女史が設立。ラヴェンダー畑に囲まれた美しい葡萄園は彼女とご主人のビルさんの情熱と有能な代々醸造家達のサポートによって、ソノマ地区のみならずアメリカを代表する銘醸と位置づけられるほどになりました。10年くらい前、この蔵元の“Journey”という銘柄のシャルドネとメルロを試した時の感動が忘れられない僕にとってまさに“カルト・ワイナリー”で、2000年の大手ジャクソン・ファミリーに買収されたニュースは本当にショックでした。でも経営が代わろうともこの葡萄園が生みだすワインは相変わらず素晴らしく、今回のソーヴィニヨンも見事でした。若草とも例えられるこの品種特有の青い香りはなく、アプリコットやルビー・グレープフルーツのほか、微かにヨーグルトとジュニパー・ベリーの香りも。全体の2割ほどをオーク樽で熟成させていますが、少し感じる炭酸ガスが若々しくフレッシュな印象で、酸は弱めですが、わずかな苦みを残す後口が爽やか。
    ・・というわけでサーモン・フライと合わせてみたのすが、レモンを絞りタルタル・ソースを添えるとまさに一体化する好相性。でもこのワインにない青い香りは、ちょっとあるくらいのほうが相性良かったかな・・という感じで、本番でどんなワインを用意すればいいのか良いヒントが得られました。ふっふっふ、決戦が楽しみになってきました。(記事:安藤)
    ジェロ店頭価格:3200円です。